■この映画のご紹介
Table of Contents
−- ■この映画のご紹介
- ■この映画で使われている会話表現とスラング
- I've gotta hand it to you.
- come a long way
- The divvel! He's SPRUNG himself!
- Gad
- Holy Koufax! / Holy Jack-in-the-Box! / Holy red herring!
- Quick as a flash
- come to light
- Ingenious
- the urge to boast
- give himself away
- a trait of the criminal mind
- Holy red herring!
- Strangel Look...
- Police emergency! Clear the museum!
- A duly deputized agent of the law
- maniacal laughter
- under arrest
- sordid goings-on
- I'll bring you some milk and cookies.
- the Clown Prince of Crime
- up against
- save the compliments
1965年12月2日付の改訂稿として残されたこのスクリプトは、テレビシリーズ『バットマン』の「ジョーカー大暴れ」エピソードのものである。脚本はロバート・ドジアーが執筆した。物語はゴッサム州立刑務所から始まり、囚人服を着て野球のピッチャーを務めるジョーカーが爆発する煙幕ボールを使って脱獄するところから幕を開ける。その後、コメディアンの殿堂でジュエルを盗もうとするジョーカーに対し、バットマンとロビンが立ち向かう。ジョーカーはバットマンのユーティリティベルトに対抗するために自分専用のユーティリティベルトを作り、くしゃみ粉、毒ガス入りシャンパン、爆発する葉巻など様々な奇抜な武器でダイナミック・デュオを翻弄する。1960年代のアメリカンポップカルチャーを色濃く反映した、ユーモアと活劇が詰まった娯楽作品である。
■この映画で使われている会話表現とスラング
I’ve gotta hand it to you.
あなたには脱帽です/お見事です
hand it to someone は「(誰かの功績を)認める」「称賛する」という意味の慣用句である。I’ve gotta hand it to you. は「あなたには脱帽です」「お見事です」というニュアンスで、相手の成果や努力を素直に認めるときに使う口語表現だ。gotta は got to の短縮形で、have to(~しなければならない)に近い意味を持つ。 この表現は、必ずしも自分が賛成していなくても、相手の能力や結果を客観的に称えるときに使えるのが特徴だ。I’ve gotta hand it to her — she pulled it off.(彼女にはお見事と言うほかない、やり遂げたんだから)や You’ve got to hand it to the team; they worked incredibly hard.(チームは本当によくやった、認めざるを得ない)のように使う。 『バットマン「ジョーカー大暴れ」』では、刑務所の野球試合でジョーカーが三振を奪い続ける場面で、チーフ・オハラが所長のクレイトンに向かって I’ve gotta hand it to you, Warden. You’ve certainly done a remarkable job with the Joker.(所長、お見事です。ジョーカーをここまでに更生させるとは、本当に素晴らしい仕事です)と言う場面がある。もちろんこのとき、ジョーカーはすでに脱獄の計画を進めており、オハラの賞賛は皮肉な形で裏切られることになる。称賛の言葉と直後の裏切りのコントラストが、このシリーズ特有のコメディ感覚を生み出している。 日常会話では、競争相手の成功を認めるときや、自分と意見が違っていても相手の成果を称えるときに自然に使える表現だ。You have to hand it to the opposition — they ran a great campaign.(対立候補には脱帽だよ、本当に見事な選挙戦だった)のような使い方もできる。
come a long way
長足の進歩を遂げる/大きく発展する
come a long way は「大きく進歩した」「ずいぶん変わった」という意味の慣用表現である。人の成長や技術の発展、社会の変化など、広い場面で使える汎用性の高いフレーズだ。物理的な「長い道のりを歩いてきた」という意味にもなり得るが、比喩的に「多くの進歩を遂げた」という意味で使われることがほとんどだ。 She’s come a long way since she started the company.(彼女は会社を始めてからずいぶん成長した)や Technology has come a long way in the past decade.(この10年でテクノロジーは大きく発展した)のように使う。また We’ve come a long way, but there’s still more work to do.(私たちはここまで来たが、まだやることがある)のように、進歩を認めながらも課題を示す文脈でもよく用いられる。 『バットマン「ジョーカー大暴れ」』では、所長クレイトンがオハラの称賛に応じて Yes, modern penology has come a long way.(ええ、近代的な犯罪学は長足の進歩を遂げましたからね)と答える場面がある。penology(刑事学・矯正学)という専門用語と come a long way という日常表現の組み合わせが、刑務所長らしい格調と会話のユーモアを同時に生み出している。このセリフの直後にジョーカーが鮮やかに脱獄してしまうのだから、皮肉としか言いようがない。
