It’s good to see you.とは?
英語の映画やドラマ、あるいは日常的な英会話の場面で、久しぶりに誰かと再会したときによく耳にするフレーズがあります。It’s good to see you.もそのひとつです。日本語に訳せば、「会えてよかった」「また会えてうれしいよ」「会えて光栄です」といったニュアンスになります。
シンプルに分解すれば、It is good(よいことだ)+ to see you(あなたに会うのは)という構造で、文法的にはto不定詞が主語の役割を果たす形式主語構文です。しかし文法の説明よりも大切なのは、このフレーズが持つ温かさ・誠実さ・喜びといった感情的なニュアンスです。日本語で「久しぶり!」と言うときの、あのほっとした気持ちや再会の喜びが、この短いひと言に凝縮されています。
ネイティブスピーカーが再会の場面で自然に口にするこの表現は、まさに「生きた英語」の代表格のひとつといえます。この記事では、表現の基本的な意味から、使われる場面、似た表現との違い、会話例、注意点まで詳しく解説していきます。
表現の構造:文法的に理解する
It’s good to see you.を正確に理解するために、まず文法的な構造を確認しておきましょう。
この文のItは、いわゆる形式主語(仮主語)です。英語では「あなたに会うことはよいことだ」という意味を To see you is good. と表現することもできますが、英語では文頭に長い主語を置くことを避ける傾向があるため、代わりにItを形式的な主語として文頭に置き、本来の主語であるto see youを文末に回すのが一般的です。
つまり文の意味上の主語はto see you(あなたに会うこと)であり、それがgood(よいこと・うれしいこと)だと述べているわけです。シンプルながら、英語の語順と文法感覚がよく表れた構文でもあります。
また、see という動詞には「見る」という意味だけでなく、「会う」「顔を合わせる」という意味も含まれています。この意味でのseeは日常会話で非常によく使われ、Nice to see you.やGood to see you.なども同様の感覚で使われます。
どんな場面で使われるのか?
It’s good to see you.が登場する典型的な場面を具体的に見てみましょう。
- しばらくぶりに旧友や知人と偶然街中で出会ったとき
- 仕事の会議やパーティーで久しぶりに顔を合わせた同僚やビジネスパートナーに挨拶するとき
- 遠方に住む家族や親戚が訪ねてきたとき
- 入院していた人や長期間不在だった友人が戻ってきたとき
- 再会を心から喜んでいる気持ちを相手に伝えたいとき
共通しているのは、「時間や距離を越えて再び顔を合わせた」「その再会が自分にとって喜ばしい」という感情が背景にある点です。初対面の相手に使う Nice to meet you. とは異なり、It’s good to see you.にはすでに面識がある相手との再会というニュアンスが含まれています。
会話例
実際の使われ方を、いくつかの場面別会話例で確認しましょう。
例1:久しぶりの再会
A: It's good to see you! It's been ages. B: I know! How have you been? A: 会えてよかった!本当に久しぶりだね。 B: ほんとに!元気だった?
例2:ビジネスの場面で
A: Mr. Tanaka, it's good to see you again. B: Likewise. Thank you for making time for this meeting. A: 田中さん、またお会いできて光栄です。 B: こちらこそ。お時間をいただきありがとうございます。
例3:家族の再会
A: Mom! It's so good to see you. I missed you. B: Oh sweetheart, it's good to see you too. Come in! A: お母さん!会えてほんとによかった。会いたかったよ。 B: ああ、私もよ。さあ入って!
似た表現との違いと使い分け
It’s good to see you.に似た表現はいくつかあります。それぞれのニュアンスの違いを理解しておくと、場面に応じた使い分けができるようになります。
- Nice to see you. ― 同じく再会時の挨拶として使える表現。It’s good to see you.よりやや軽いトーンで、カジュアルな場面でよく使われます。
- Good to see you. ― It’sを省略した口語的な短縮形。意味は同じで、会話の流れの中で自然に使われます。
- It’s great to see you. ― goodをgreatに変えることで、喜びの度合いがより強くなります。久しぶりの再会や、特に喜んでいる場面で使われます。
- Nice to meet you. ― これは初対面の相手に使う表現で、It’s good to see you.とは明確に異なります。すでに知っている相手にmeet youを使うと不自然になるため注意が必要です。
- It’s good to see you again. ― againを加えることで、「また会えてよかった」という再会の意味がより明確になります。初対面ではないことを強調したいときに便利です。
注意点とポイント
It’s good to see you.を正しく使いこなすために、いくつかの注意点を確認しておきましょう。
まず、see と meet の使い分けは非常に重要です。初対面の相手にはNice to meet you.を使い、すでに面識のある相手にはNice to see you.やIt’s good to see you.を使うのが基本です。この区別を誤ると、相手に「あなたのことを覚えていないのかな?」と誤解させてしまうこともあります。
次に、返答の仕方についても知っておきましょう。It’s good to see you.と言われたときの自然な返し方は、You too. / It’s good to see you too. / Likewise.などです。特にYou too.は最もシンプルで頻繁に使われる返答です。
また、このフレーズはフォーマルな場面にもカジュアルな場面にも対応できるという点で非常に使いやすい表現です。ビジネスシーンでも友人との再会でも、大きく外れることなく使えます。
まとめ
It’s good to see you.は、再会の喜びを温かく、自然に伝えることができる非常に実用的なフレーズです。文法的にはシンプルな形式主語構文ですが、その背後には相手への親しみや喜びの感情がしっかりと込められています。
Nice to meet you.との使い分けを意識しながら、ぜひ実際の英会話の場面で積極的に使ってみてください。映画やドラマで登場したときにも、どんな状況で、どんなトーンで使われているかを観察することで、この表現への理解がさらに深まるはずです。

こんにちは、ゆぶろぐです。
言葉には、辞書には載っていない「空気」があります。 「どんな表情で?」「どんなトーンで?」 そんな英語の「空気」ごと味わえるよう、フレーズと共に映画のワンシーンを紹介しています。あなたの英語学習が、もっとドラマチックなものになりますように。
本名、吉成雄一郎(よしなりゆういちろう)。株式会社リンガポルタ代表取締役社長。東京電機大学教授、東海大学教授を経て現職。
