■この映画のご紹介
Table of Contents
−- ■この映画のご紹介
- ■この映画で使われている会話表現とスラング
- Every sleeve, every time.
- Coming back from the dead is a bitch.
- Rerun
- flop around like fish
- embolize
- Don't sound so disappointed.
- Lucky me.
- I deplore violence.
- Jackpot.
- Meth (Methuselah)
- I'm touched by your concern.
- recidivist
- pendejo
- needlecast
- Real Death (RD)
- None of your business.
- I'm not great at following directions.
- Let it coast.
- Some people just need killing.
- take the case
2018年にNetflixで配信されたSFドラマ『オルタード・カーボン』は、リチャード・K・モーガンの同名SF小説を原作とする。舞台は遠い未来。人間の意識は「コーティカル・スタック」と呼ばれる小型デバイスに記録され、肉体(スリーブ)は使い捨て可能になった世界だ。主人公タケシ・コヴァクスは500年の眠りから目覚め、富豪ローレンス・バンクロフトの「殺人」を調査するよう依頼される。本稿では、パイロット版(第1話)のスクリプトに登場する興味深い英語表現やスラングを解説する。
■この映画で使われている会話表現とスラング
Every sleeve, every time.
どの肉体に入っても、毎回そうだ
sleeve は本来「袖」を意味する単語だが、『オルタード・カーボン』の世界では「肉体(身体)」を意味する専門用語として使われている。意識をデジタルデータとして保存・移植できる世界では、身体は着替えるように交換できる「服」のようなものであり、そこから sleeve という呼称が生まれた。 サラが「あなたはいつもこんなにひどい人なの?」と聞くと、コヴァクスは Every sleeve, every time.(どの体に入っても、毎回こうだよ)と答える。どの肉体に移っても自分の本質は変わらないという諦念と自嘲が込められた、この作品の世界観を象徴する一言だ。 every ~, every time という構造は「いつでも、どんな場合も」という強調表現として日常英語でも使える。Every time I try to cook, every time it ends in disaster.(料理しようとするたびに、毎回悲惨な結果になる)のように、繰り返しのパターンを強調するときに便利な表現だ。また sleeve という単語は、このドラマを通じて「肉体とは魂の入れ物に過ぎない」というテーマを体現している重要なキーワードでもある。ドラマのタイトル「Altered Carbon(変容した炭素=変えられた肉体)」ともリンクする、深い含意を持つ表現だ。
Coming back from the dead is a bitch.
死から蘇るのは最悪だ
a bitch は本来は「雌犬」を意味するが、スラングとして「最悪なこと」「ひどい経験」という意味でよく使われる。This job is a bitch.(この仕事はきつい)や Traffic was a bitch this morning.(今朝の渋滞は最悪だった)のように使う。動詞として「文句を言う」という意味でも使われ、Stop bitching and get it done.(文句ばかり言ってないでやれ)のような形でも頻出する。 『オルタード・カーボン』第1話では、コヴァクスが500年ぶりに新しい肉体(スリーブ)に入り目覚めた直後のナレーションで、Coming back from the dead is a bitch. Every fucking time.(死から戻るのは最悪だ。毎回な)と語る。肉体に適応する苦痛や混乱を、このぶっきらぼうなスラングで表現することで、コヴァクスというキャラクターの皮肉的でハードボイルドな性格が一瞬で伝わる名セリフだ。 日常会話では Mondays are a bitch.(月曜日は最悪)や Getting up early is a bitch.(早起きはつらい)のように、嫌なことや困難なことを指して気軽に使える表現だ。ただし、やや口が悪い表現なので、場の雰囲気や相手に合わせて使うことが大切である。
