I’m all for it.とは?
英語の映画やドラマ、あるいはビジネスの場面でも耳にする機会が多いフレーズのひとつに、I’m all for it.があります。日本語に訳せば、「大賛成です」「もちろんそれで構いません」「ぜひそうしましょう」といったニュアンスになります。
シンプルに分解すると、I’m all for it.は「私はそれに全面的に賛成している」という意味です。allという単語が「完全に」「全面的に」という強調の役割を果たしており、単なる「賛成」ではなく、積極的で熱意あふれる同意・支持を表します。日本語で言えば「いいと思う」ではなく「大いに賛成!」「それ、最高だね!」に近い勢いがあります。
ネイティブスピーカーが新しいアイデアや提案を歓迎するとき、または何かを強く支持したいときに自然と口から出てくる表現で、まさに「生きた英語」の代表格のひとつです。この記事では、この表現の仕組みから使われる場面、会話例、注意点まで詳しく解説していきます。
表現の仕組み:all forとはどういう意味か?
まず、この表現の核心であるall forについて理解しておきましょう。
forはもともと「〜のために」「〜を支持して」という意味を持つ前置詞です。be for something で「〜に賛成している」「〜を支持している」という意味になります。たとえば I’m for the idea.(その考えに賛成です)のように使えます。そこにallが加わることで、「全面的に」「完全に」という強調が生まれ、I’m all for it.は単なる同意を超えた、熱烈な支持・賛同を表すフレーズになります。
このallの使い方は英語において非常に広く見られます。I’m all in.(完全にやる気です)、I’m all ears.(ぜひ聞かせてください)、I’m all set.(準備万端です)など、allを使って「完全に〜の状態である」ことを表す表現は日常会話に数多く存在します。I’m all for it.もその仲間のひとつです。
どんな場面で使われるのか?
I’m all for it.が登場する典型的な場面を具体的に見てみましょう。
- 職場や会議で新しいプロジェクトや提案が出たとき、それに賛同したい場合
- 友人が旅行や新しい活動を提案してきて、乗り気であることを伝えたいとき
- 改革や変化に対して、積極的に支持の意志を示したいとき
- 相手が迷いながら提案してきたことに対して、背中を押してあげたいとき
- 議論の場で自分の立場を明確にしたいとき
共通しているのは、「単に反対しないのではなく、積極的に支持・賛同している」という点です。I don’t mind.(まあいいよ)やSure.(いいよ)といった消極的な同意とは異なり、I’m all for it.には明確な意欲と肯定のエネルギーが伴っています。
会話例
実際の使われ方を、いくつかの場面別会話例で確認しましょう。
例1:職場でのアイデア提案
A: I was thinking we could try a four-day workweek. What do you think? B: I'm all for it. That could really boost morale and productivity. A: 週4日勤務を試してみてはどうかと思っているんだけど、どう思う? B: 大賛成だよ。モチベーションも生産性も本当に上がると思う。
例2:友人との旅行計画
A: How about we skip the fancy hotel and camp in the mountains instead? B: I'm all for it! I've been wanting to go camping for ages. A: 高級ホテルはやめて、山でキャンプするのはどう? B: もちろん大賛成!ずっとキャンプに行きたかったんだよね。
例3:改革について話し合う場面
A: The team is proposing a completely new approach to the project. B: Honestly, I'm all for it. The current method just isn't working. A: チームがプロジェクトに対してまったく新しいアプローチを提案しているんだ。 B: 正直、大賛成だよ。今のやり方はうまくいっていないし。
例4:日常の軽い提案に対して
A: Should we just order pizza tonight instead of cooking? B: I'm all for it. I'm exhausted. A: 今夜は料理するのやめてピザを頼まない? B: ぜひそうしよう。もうくたくただよ。
ニュアンスと使い方の注意点
① forの後ろに具体的な名詞を続けることもできる
I’m all for it.のitの部分を具体的な名詞や動名詞に置き換えることができます。I’m all for trying new things.(新しいことに挑戦するのは大賛成です)やI’m all for open communication.(オープンなコミュニケーションには全面的に賛成です)のように使うと、より具体的な支持を表現できます。itに頼らず対象を明示することで、会話がより明確になります。
② 皮肉的な使い方に注意
I’m all for it.は文脈によっては皮肉(sarcasm)として使われることもあります。たとえば、明らかに非現実的な提案に対してI’m all for it.と言う場合、「まあ、賛成ですけどね(どうせ無理でしょ)」という含みを持たせることがあります。声のトーンや状況から判断する必要があるため、リスニングの際はその点にも注意しましょう。
③ フォーマルな場でも使いやすい表現
What the hell is going on?などの表現とは異なり、I’m all for it.は比較的フォーマルな場面でも使いやすい表現です。ビジネス会議や上司との会話でも違和感なく使えます。ただし、非常に格式ばった書き言葉ではI am fully in favor of this proposal.(この提案に全面的に賛成します)のような表現に置き換えると、よりフォーマルな印象を与えられます。
④ 類似表現との比較
似たような意味を持つ表現もあわせて覚えておきましょう。
- I’m on board with it.(それに賛成です・乗り気です)― 特にチームや計画への参加の意思を示すニュアンスが強い
- I totally support it.(完全に支持します)― よりストレートな支持の表明
- That sounds great to me.(私にはとても良く聞こえます)― 柔らかく同意する表現
- Count me in.(私も参加します・賛成です)― 参加の意志を強調したいときに便利
まとめ
I’m all for it.は、積極的な賛成・熱意ある支持を一言で伝えられる、非常にシンプルかつパワフルなフレーズです。日常会話からビジネスシーン、映画やドラマまで幅広く登場するため、英語学習者にとって習得しておく価値の高い表現です。
forの後ろに具体的な名詞を続けるバリエーションや、皮肉的な使われ方にも注意しながら、ぜひ実際の会話の中で積極的に使ってみてください。I’m all for trying it myself.(自分でも試してみることに大賛成です)という気持ちで取り組むことが、英語上達への近道です。

こんにちは、ゆぶろぐです。
言葉には、辞書には載っていない「空気」があります。 「どんな表情で?」「どんなトーンで?」 そんな英語の「空気」ごと味わえるよう、フレーズと共に映画のワンシーンを紹介しています。あなたの英語学習が、もっとドラマチックなものになりますように。
本名、吉成雄一郎(よしなりゆういちろう)。株式会社リンガポルタ代表取締役社長。東京電機大学教授、東海大学教授を経て現職。
