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映画で学ぶ!「生きた英語」とスラングの世界

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Barton Fink|バートン・フィンク

ゆぶろぐ 2026年6月18日 4 分の読み取り

■この映画のご紹介

Table of Contents

−
  • ■この映画のご紹介
  • ■この映画で使われている会話表現とスラング
  • blowin' out of here
  • for good
  • they'll be wrapping fish in it in the morning
  • a corker
  • smothered in meunière sauce
  • I write from his gut
  • a ten percenter
  • the common man
  • empty formalism
  • make a difference
  • pap
  • a rationalization
  • rez / tranz(hotel slang)
  • the life of the mind
  • under contract
  • a write-off
  • in spades
  • horse sense
  • Showmanship
  • I'll lick this
  • You're a tourist with a typewriter

1941年のハリウッド。ニューヨークで成功を収めた舞台劇作家バートン・フィンクは、映画会社キャピトル・ピクチャーズとの契約を結び、ウォレス・ビアリー主演のレスリング映画の脚本を書くためにロサンゼルスへやってくる。彼が滞在するのは、老朽化した安ホテル「ホテル・アール」の6階の一室。壁紙は汗をかき、剥がれ落ち、蚊が飛び交う蒸し暑い部屋で、バートンは書けない苦しみにのたうち回る。隣室に住む保険外交員チャーリー・メドウズとの奇妙な交流、フォークナーをモデルにしたと思しき大作家W・P・メイヒューとの邂逅、そして部屋で発見された死体。現実と悪夢の境界が曖昧になるなか、バートンはやがて「バートン・フィンク感覚」という言葉の空洞さと向き合わされていく。コーエン兄弟が1991年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドール、監督賞、男優賞の三冠を獲得した傑作である。

■この映画で使われている会話表現とスラング

blowin’ out of here

ここを飛び出す/逃げ出す

blow out of a place は「ある場所を勢いよく立ち去る」「そこから逃げ出す」という意味の口語表現だ。blow には「風のように飛んでいく」というイメージがあり、blow out はその強調形として「一気に出ていく」というニュアンスを持つ。特に、もう我慢の限界に達した状況から解放されるという文脈でよく使われる。 I’m blowing out of this job — I can’t take it anymore.(この仕事を飛び出すつもりだ、もう限界だ)や Let’s blow out of here before it gets worse.(状況が悪化する前にここを出よう)のように使う。同義表現としては get out of here、take off、split などがある。 『バートン・フィンク』の冒頭、舞台劇の台詞として俳優が I’m blowin’ out of here, blowin’ for good.(ここを飛び出す、永遠にさよならだ)と叫ぶ。この台詞はバートンが手がけた劇中の人物が発するものだが、皮肉なことにバートン自身もニューヨークを離れてハリウッドへ向かうことになる。「飛び出す」ことへの憧れと、飛び出した先で行き詰まるというこの映画の構造を、冒頭から巧みに予告している表現だ。blowin’ という短縮形も、労働者階級的なリズムと口語感を高める工夫である。

for good

永遠に/二度と戻らないつもりで

for good は「永遠に」「二度と戻らないつもりで」という意味の熟語表現だ。for ever と似ているが、for good はやや口語的で、「これで終わり」「完全に」というニュアンスが強い。特に、ある状況や場所から永久に離れるときに使われる。 She left him for good.(彼女は永遠に彼のもとを去った)や I quit smoking for good last year.(去年、タバコをきっぱり止めた)のように使う。for now(今のところ)の対義語的な存在として覚えておくと便利だ。 『バートン・フィンク』の冒頭の劇中台詞では、I’m blowin’ out of here, blowin’ for good.(ここを飛び出す、永遠にさよならだ)と続く。I’m kissin’ it all goodbye(すべてにさよならを言う)という表現と組み合わさることで、完全な決別という意志が強調される。劇中人物の「もう戻らない」という宣言は、コーエン兄弟のこの映画全体に漂う「閉じ込められた人間」というテーマと鋭い対比をなしている。バートン自身はどこへも行けず、ホテルの一室に囚われ続けることになるからだ。

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