■この映画のご紹介
Table of Contents
−- ■この映画のご紹介
- ■この映画で使われている会話表現とスラング
- condition red / condition green
- get wise to
- the boys on the board / the boys downtown / the boys in Washington
- kickback
- stinks to high heaven
- pull yourself together
- get a grip on yourself
- senseless
- Looks like I picked the wrong time to go senile.
- over (on the radio)
- be onto someone
- premature ejection
- drop like flies
- cold turkey
- be wired
- What's the fastest animal on earth?
- no class
- bleed heart liberal
- Roger
- go bananas
1980年公開のコメディ映画『フライング・ハイ』の続編として1982年に製作された本作は、ケン・フィンクルマンが脚本を担当した。舞台は近未来の2002年。人類初の有人水星シャトル「マーキュリー号」が制御不能に陥り、太陽に向かって突進するという設定の下、前作同様のスラップスティックなギャグと風刺が満載のパロディコメディである。テッド・ストライカーが再び登場し、欠陥だらけのシャトルで乗客を救う。ロバート・ヘイズ、ジュリー・ハガティ、ロイド・ブリッジスらが出演し、前作ファンを喜ばせる小ネタが随所に散りばめられている。前作ほどの評価は得られなかったが、アメリカ映画のパロディ手法を学ぶ上で非常に興味深いスクリプトである。
■この映画で使われている会話表現とスラング
condition red / condition green
緊急事態/異常なし
軍や政府機関、緊急対応チームで使われるコードシステムで、condition red は「緊急事態」「警戒レベル最高」を意味し、condition green は「異常なし」「状況良好」を意味する。アメリカでは国土安全保障省が導入したカラーコードシステムでも同様の概念が使われており、日常会話でも比喩的に「非常事態」や「問題なし」の意で使われることがある。 We’ve got a condition red in the engine room.(エンジン室で緊急事態が発生した)や Everything’s condition green, we’re good to go.(全て問題なし、出発できる)のように使う。 『エアポート’82』では序盤、ミッションコントロールのコントローラーが This is Mercury One control. We have condition green.(こちらマーキュリー・ワン管制。状況良好)とアナウンスする場面がある。ところが同時に別の場面では、サーグの妻マージが We’ve got a condition red with our marriage.(私たちの結婚は緊急事態よ)と電話越しに言い放つ。「緊急事態」を表すコードを夫婦げんかに流用するという見事なパロディで、映画全体のトーンを早々に示している。技術的・軍事的な専門用語が日常的な感情表現に転用されるパロディの妙が光る場面だ。
get wise to
現実を知る/賢くなれ
get wise to ~ は「~の現実を知る」「~について賢くなる」「~に気づく」という意味の口語表現だ。誰かが状況の真相をまだ理解していない場合に、「現実に気づけ」「そんなに甘くない」というニュアンスで使われる。wise up という動詞句も同じ意味で使われ、You’d better wise up before it’s too late.(手遅れになる前に現実を知った方がいい)のように使える。 Bud, get wise to the political realities.(バッド、政治的な現実に目を向けろ)という形で使われるのは、理想論だけで動こうとしている相手に「現実を見ろ」と諭す場面だ。 『エアポート’82』では、コミッショナーがクルーガーに対して Bud, get wise to the political realities.(バッド、政治的な現実に目を向けろ)と言う場面がある。安全検査が不十分なシャトルの打ち上げを、政治的圧力を理由に強行しようとする上層部の論理を、この一言が象徴している。安全を訴えるクルーガーに対し、コミッショナーは「政治的現実」を盾に反論する。現実の政治や企業の意思決定を風刺したセリフであり、今日でも通用する普遍的な皮肉が込められている。
