■この映画のご紹介
Table of Contents
−- ■この映画のご紹介
- ■この映画で使われている会話表現とスラング
- Who the hell are you?
- What the hell business is it of yours?
- loose ends
- Let's play a game called the truth.
- catching my drift
- go wacko
- I don't think I like you.
- It is hard to be an Atheist in space.
- Tapeworm (tapeword)
- I think he IS HAL.
- Will I dream?
- All these worlds are yours except Europa. Attempt no landing there. Use them together. Use them in peace.
- piece of cake / piece of pie
- Don't forget to write.
- You have a point.
- The hell with orders.
- Something wonderful.
スタンリー・キューブリックの不朽の名作『2001年宇宙の旅』の続編として制作されたSF映画の脚本草稿である。ディスカバリー号の乗組員が謎の死を遂げ、HALが暴走した「前作」の事件の真相を探るべく、アメリカとソ連が共同でジュピター圏に向かうという物語だ。主人公ヘイウッド・フロイド博士は、かつての責任者として使命感から乗船を希望し、ソ連の宇宙船レオノフ号に乗り込む。木星の衛星エウロパでの驚異的な生命体の発見、HALの再起動、そして謎のモノリスが引き起こす宇宙規模の「何か素晴らしいこと」の到来と、地球での米ソ対立という人類の愚かさが対比的に描かれる。本稿はその映画化脚本の草稿であり、対話の豊かさと人間ドラマの深さが光る一作だ。
■この映画で使われている会話表現とスラング
Who the hell are you?
一体全体あなたは誰ですか?
Who the hell are you? は「一体全体あなたは誰なんだ?」という意味の口語表現だ。the hell は疑問詞の直後に挿入される強調表現で、怒り、驚き、苛立ちなどのニュアンスを加える。同様の表現に What the hell are you doing?(一体何をしているんだ?)やWhere the hell did you go?(どこへ行っていたんだ?)などがある。丁寧な表現ではないが、日常会話やドラマの台詞では非常に頻繁に使われるため、理解しておくことが重要だ。on earth を使って Who on earth are you? と言い換えることもでき、こちらの方がやや穏やかなニュアンスになる。 使用例としては、知らない人が自分の職場や家に突然現れたときや、全く見知らぬ人から声をかけられたときに使う。Who the hell told you that?(一体誰がそんなことを言ったんだ?)のように、情報源に対する驚きや怒りを表すときにも使われる。 『2010年』では、脚本の冒頭でフロイド博士がアレシボ天文台の電波望遠鏡の上でメンテナンス作業をしているところに、誰かが近づいてくる場面がある。突然現れた太った老人に対し、フロイドは Who the hell are you?(一体あなたは誰なんだ?)と問いかける。これに対してモイセビッチは、自分がここまで来るのがいかに大変だったかを語り始め、フロイドでなければ引き返すと言う。簡潔なこの一言が、フロイドのぶっきらぼうながら直接的な性格をよく表している。日常英会話において、突然の訪問者や見知らぬ人物に対する自然な反応として非常に参考になる表現だ。
What the hell business is it of yours?
あなたに何の関係があるんだ?
What the hell business is it of yours? は「あなたに一体何の関係があるんだ?」「お前には関係ない話だろう」という意味の強い表現だ。What business is it of yours? という基本形に the hell が加わることで、強い苛立ちや怒りのニュアンスが生まれる。相手の口出しや干渉を強く拒否するときに使う表現である。よりソフトな言い方としては It’s none of your business.(お前には関係ない)や Mind your own business.(自分のことだけ考えろ)がある。 ビジネスや日常会話での使用例としては、誰かが自分のプライベートな事情について根掘り葉掘り聞いてきたときに That’s none of your business.(それはあなたには関係のないことです)と言えるが、より強い感情を込めて拒絶したいときは What business is it of yours? が適している。 『2010年』では、モイセビッチがフロイドの現在の職について「失脚したのですか?自分で選んだのですか?」などと踏み込んだ質問をしてくる場面がある。フロイドは I’m Chancellor of the University, not a teacher. It pays better. What the hell business is it of yours?(私は大学の学長だ、教師じゃない。給料もいい。あなたに何の関係があるんだ?)と返す。かつて宇宙開発の最高責任者だったフロイドが、政治的な失脚の後に学長という職を選んだことへの複雑な感情と、それを見透かしたように踏み込んでくるモイセビッチへの苛立ちが凝縮された一言だ。
